ここには殆ど書いていなかったと思うのですが、愛犬力丸が自己免疫系の難病で現在治療の最中です。
去年の2月頃に一度、夜中にキャインと言った関係で、かかりつけの動物病院を訪れていたのですが、その時のレントゲン写真と血液検査の結果では、特に大きい問題は見つかっていなかったので、春以降、徐々に舌の力が抜けて不自由になり、少し疲れ易くなったのも、年齢のせいで仕方が無いのかなと思っていました。(この時点では自力でフードも食べれていました)
夏に、かかりつけのではない、比較的近くの病院にフィラリアの薬をもらいに行ったついでに、舌のことを聞いてみたりもしたのですが、「舌が出たままのワンちゃんは多いですからねぇ、、、。」という感じのお話を聞いて、納得はしなかったものの、暫く様子を見ることにしていたのですが、10月のある日、普段、余程体調が悪くない限り、家の中では排泄を大も小もしない力丸のウンチを、明け方、起きたついでに踏んづけたことで驚いて力丸の様子を見ると、何だか咳き込んでいて、これは一大事ということで、かかりつけの病院が始まる1時間前から、病院の前に車を止めて待って、朝一番で診て戴いたところ、肺炎を起こしていました。
飼い主の勘からいくと、誤嚥性の可能性が高かったので、先生に、それまでの状況を色々とお話して、2月の検査のデータと、背骨の写真を撮っていたので、当時の肺の様子がわかる写真をチェックして戴いて、、、結果的に、やはり誤嚥性肺炎という診断に至ったわけです。
その後、肺炎が治まったところで、舌の方の本格的な検査に入ろうと思ったのですが、本格的にということは全身麻酔が必要ということで、MRIやCTの検査の決心がつかず、麻酔をかけずにできる、可能な限りの検査をして頂いたのですが、結果が出るたびに、思ったほどの結果は出ず、、、。もしも腫瘍が原因だとしたらという想定で、ステロイドの一時的大量投与を行ってみたのですが(腫瘍の場合、このことによって腫瘍が小さくなることがあるそうで、その場合にはすぐに結果が現れるそうです)、力丸には効果が無く、、、でも、その副産物として、膀胱にできていた結石が大量のおしっこと共に出てきたおかげで、気づかずにいた膀胱結石の治療ができてしまったのですが、、、。その後は、体力の衰えもあってか、血液検査の一部の数値が上がり続け、とうとう限界値を超えてしまい、相変わらず体重も減り続け、、、。
実は、10月の肺炎の時点で、先生からは、舌が上手に使えず、食べ物が正常に飲み下せない状況が続く場合は、首または胃に穴を開けて管を通し、そこから食べ物を補給することを考えなければいけなくなるかもしれない旨を伝えられていたものの、これまた全身麻酔が必要なわけで、飼い主、家族とも、全身麻酔は避ける方向で可能な限りの治療を行いたいと方針を固め、治療を先生にお願いをして、食事を手作り食に切り替え、食べ物から十分な水分が取れるように頑張っていたのですが、どうも、予想以上に病状の悪化が激しく、13.9Kgあったこともあった体重が11月には10Kgを割り、12月の中旬前には9Kg代前半になり、と、数日単位で目に見えて変化していく力丸の様子に、重症筋無力症または多発性筋炎の可能性と、その治療についてのお話があり、年末に、本格的な検査結果が出る前に治療を始めるための簡易テストを行って、免疫の信号を受けるレセプターの数を調整するためのお薬の投与を始めて戴いて、そして年明けに病院へ行くと、その数日前に、主治医が不在のため、お薬の受け取りと爪切りのみをお願いしたついでに、看護師のお兄さんが、「力丸ちゃんの体重だけは量っておきましょうね。」ということでカルテに記録を残しておいてくれたのと、恐らく先生の耳に、その時点での力丸の様子が伝わっていたのだと思うのですが、先生が、「まことに勝手かとは思ったのですが、今日来院されるということでしたので、一応仮で手術室を抑えてあります。このままでは最悪の時を待つばかりになってしまうので、ここで飼い主さんの許可を戴ければ、今日、すぐに胃にチューブを通す処置を行いたいと思っているのですが、、、。」と切り出されたのでした。
お薬と爪切りの日に、先生にその件について相談したいと思っていたので、ここで踏ん切りがついたというか、もうこれ以上は、結果として力丸を餓死させることになってしまうと思っていたので、「こんな状態になってからでも大丈夫でしょうか?」と質問すると、先生は、「はい、大丈夫です。チューブからの食餌に慣れるまで3日間程お預かりすることにはなりますが、麻酔にも細心の注意をしますので、、、。」と仰って下さったので、我が家に来てからの7年間、一度も他所に預かられたことがなく、家族の誰かが必ず家にいる家庭なので、一人ぼっちにされたことも殆ど無いので、宜しくお願いしますと頭を下げると、先生のほうが、「それではお預かり致します。」と深々と頭を下げられて、、、何だか力が抜ける思いでした。
その後、いつもは受付で返される診察券を、先生の手から直接返され、していたリードと首輪、着せていた服も持って帰ることになり、何だか本当に喉の辺りが詰まるような思いだったのですが、そこからが”私”で、朝食も取らずに出かけたので、とにかく何か食べなきゃって思って、帰る途中で、何故か餃子カレーなるものを食べに行き、ハンカチで目の辺りを拭きながらも完食し、家に帰ったら何て言おうかとずっと考えながら、取り合えず車を運転し、、、。
とにかく、あっさりと伝えたほうが良いと思ったので、あまり詳しくは話さずに、手術室が抑えてあったこと、今が限界だったこと、力丸を預けて来たことを簡潔に話して、現実逃避の睡魔に襲われて、2時間くらい眠りました。
夕方、先生から、無事に麻酔から覚めたこと、痛がる様子も無く、大人しくしていること、麻酔のついでに検査のサンプルを取ろうと思っていたけれども、皮が厚くてメスが簡単には入らず、麻酔量からいって無理だと判断したのと、少し体温が下がり気味だったので中止したしたこと、胃壁がすごく薄くなっていたこと等のお話を聞いて、取り敢えずは安心したのでした。
翌日、病院は休診日なのですが、主治医が当直されるということで、不安はありませんでしたが、家では、力丸の看病というか、食餌の件で、家族全員が疲れ果てていたので、母の言った「つかの間の休息」という言葉は実感が籠もった感じでした。
翌日は休診日だったので、心配しながらも一日お休みして、2日目に、朝一番で病院へ電話をして、様子を聞くついでに面会の許可を戴いて、予約した時間に会いに行くと、いきなり診察室から女性が泣きながら出てきて、暫くして泣き止むと携帯電話で、愛犬に安楽死の処置をしてもらっているところだという内容を家族に伝えていて、どうして良いかわからない状況になってしまいました。
うーーむ、、、困った、、、と思っていたら、そこは経験の豊富な病院のこと、その飼い主さんが帰った後暫くして、亡くなったワンちゃんの亡骸を、別室に運ぶ担当医の姿がちらりとガラスの向こうに見えて、そこからまた少し待っていると、力丸の主治医から「どうぞお入り下さい。」という笑顔が見えて、力丸とご対面であります。
退院の日程の打ち合わせをしていると抱っこをせがまれたので、先生に「いいでしょうか?」とお聞きすると、「いいですよ。僕は向こうに行っていますので、もう暫く面会を続けて下さい。あとで呼びにきますので。」ということで、少し長めの面会だったのですが、帰りは流石に、「一緒に連れて帰って!」目線の力丸を連れて帰るわけにはいかず、「またねーー。」と言って、看護士のお姉さんに預けて帰ってきました。
その翌日は、主治医がお休みの日だったので、電話で様子を聞いて、予定通り、4目に迎えに行き、食餌の与え方、傷口の消毒の仕方等を実習させて戴いて、夕方、力丸は無事に帰ってきました。
それから今日で約1週間、食餌の量を少し増やしてお腹は一杯になるものの、やはり喉を通らないと満足感は得られないようで可愛そうなのですが、誤嚥を防ぐため、口から水以外のものの摂取を許可されていないので、心を鬼にして”ダメ!”と言っています。いつか、少しでも口から食べてよいという許可が戴けると良いのですが。
因みに、散歩は許可が出ているので足腰のリハビリがてら、ご町内を少しずつ歩いています。
これから長い闘病生活にはなると思いますが、一日でも多く一緒に居られるようにと思っていますので、応援してくださいね。
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